ちょっとめずらしい?じゃず・レコード盤??? Vol.26

優秀盤-その一

約20年前に3万円で知人に譲った『JR MONTEROSE(atudio 4)』。当時何枚も見ていたのでそれほど珍しいとは思わなかったが、それ以来全く市場に出なくなってしまい20年間悔やむこととなったレコード。最近、綺麗な盤を持っているコレクターと知り合い拝み倒して何とか相場で譲ってもらい、ようやく晴れ晴れとした気分になった。このレコードには色々と噂があり、その一つだが、アメリカのレコード屋の倉庫に箱?で残っていて、それをアメリカの有名な中古レコード業者が購入して高価で海外コレクターに販売していたらしく、知り合いのコレクターが当時10万以上の値段を付けても譲ってくれないといっていたので相当な値段で売っていたのだろう。

さて今回の優秀盤だが、オリジナルではなく再発盤の話。聞き比べるともちろん少し不満はあるが、アメリカのVSOPで出した再発盤は音の『要点』をうまく押さえオリジナルと遜色ない音質となっている。新宿ユニオンでもでれば2000円前後と買いやすく断然お勧め盤である。このVSOPからはモードや他マイナーなレコード会社の復刻版を出しているが、いずれも音質優秀でとくにモードは日本で重量盤で再発されたときにVSOPからマスターを借りたと言う話も聞く。しかし同じ復刻でもイギリス『JR MONTEROSE(atudio 4)』盤は音質最悪で絶対に手を出してはいけない。(2007/11/8)

PERIOD

マイナーなジャズレーベルは昔から『幻の名盤』と言われるレコードが多く存在し、ピリオドからも数枚出ている。その中の『SONNY ROLLINS PLAYS』と『MAD THAD』は日本盤で何度も出ているので多くの方が聞いていると思うが、この二枚の『幻の名盤』の日本盤ジャケットは見るからに二色刷コピーのようなの安物のジャケットで『幻の名盤』と言えども人気が無く安価で手に入る。しかもジャケットが手抜きだと中身のレコードの音質も同様、いい加減な音質だからどうしようもない。その点、最近のジャズのジャケットはレコードに限らずCDでも良くできているものが多く、音質もある程度納得のいくものが多い。ジャケットと中身(音質)はある程度比例していて、ジャケットの作りのよいレコードは、例え日本盤でも『ジャズはジャケットで買え!』という名言は当たっている。

しかしこのオリジナルジャケットのモノクロ写真の鮮明さを見ると思わず“う〜む”と唸ってしまうほど痛烈で、ある種の感動までわき上がる。またその音質のベールを一枚も二枚も剥がしたような新鮮な音を耳にすると別物の音楽を聴いているような錯覚さえ起こす。この感動はおそらくオリジナルコレクターのみが感じる感動だろう。

さて、今回のこの二枚のレコードだが、赤ラベルは再発であるような事を聞いたが、僕はこのラベルしか見たことがない。あるとすれば下の10インチのようなラベルであるのだろうか?情報を教えていただければありがたい。(2007/11/16)
クリスマス・プレゼント

毎年やってくる『クルシミマス』が今年もやってきた。手ぐすねを引いて待っていた子供たちが、まるでオヤジ狩りのように金を巻き上げる。あっという間に財布はカラに・・・そして外食にパーティやケーキ・・・とんでもないラチから解放されたのは25日夕方で、それでもめげずにレコード屋に行くとロック屋でジョアンを見つけた。数千円にもかかわらず非常に綺麗でまさに『神様からのクリスマス・プレゼント』
僕の心を少しだけ癒やしてくれたプレゼントに感謝(2007/12/26)

SPEAK LOW / WALTER BISHOP JR.

先日、格安で『SPEAK LOW』のステレオ盤を入手した。以前の記憶の通りBELLSOUNDのカッティングによるステレオ盤だ。はじめて聞くステレオ盤なので少しどきどきしたが評判通りの音質でガッカリ。このレコードだけで聞くと「お?なかなかじゃないか。」と思うのもつかの間、モノ盤を聞くと全く駄目で、とくにギャリソンのベースの弱々しさなど、まるで日本版に毛が生えたような音質で、入手しづらくてもモノ盤を待った方が良いかも知れない。モノラル盤に比べ実に1/3〜1/4という格安の理由がよく分かった。しかしジャズにおいてBELLSOUNDのカッティングのレコードに素晴らしいといったレコードの記憶がない。何故だろうか?(2007/12/28)

あけましておめでとうございます。昨年度はいろいろな出来事があり、忙しい一年となりましたが、今年は少しゆっくりとした日々を過ごそうと思っています。

なにやら昨年度は日本盤こそオリジナルで、君たちの使っているオーディオ機器では【日本盤が何故オリジナルなのか?】分からないという新次元という輩も現れ、まぁ趣味なのだからどんな考えを持とうと、どのようなオーディオを使おうと勝手なのだけれど、人に押しつけるのは止めてほしいと・・・他人には迷惑なのが分からないらしい・・・たかが、趣味じゃない。楽しくやりましょうよ

Blues ette / C.Fuller

さて、僕にも自分の考えを押しつけていた時代があった。よくレコード屋を回っていて顔見知りになると「これは高いですか?」などと尋ねてくる人がいたが、昔の感覚で答えたりしていた。その中でも「Blues ette」は僕も失敗した一枚だ。savoyは昔からよく見ていたし値段も他の廃盤に比べるととても安く人気オリジナルでも一万を超えるレコードはなかなかなかったが、少し前から僕の感覚が通用しなくなっていた。「Blues ette」も一万を超えたら皆に笑われていたのに最近では数万円!!そういえばいつの頃からか全く出なくなってしまった。後期のsavoyと言うこともありred・dgは難しいのだけれど大ヒット?したのか結構な枚数を見ていたような気がするが、この数年ピタリと見なくなってしまった。僕も「Blues ette」はいつでも・・・という感覚であったが、しまったと思ったときにはすでに遅く泣く泣く大枚を払ってしまった。名盤は安いときに買うのが一番・・・当然かぁ。まぁ古いコレクターの感覚など当てにはならないのだから、今の相場を知るには店員に聞くのが一番かもしれない。新年から失敗話ですみません。今年は僕も失敗しないように頑張ります。ではでは(2008/1/1)

TED CURSON

無名のテッド・カーソンのデビューレコード。さすがに無名だと売れずに市場に出ることはなく、今や幻となっているレコードである。しかし幸運なことにカナダのCan-Amというレーベルから再発されているので音源は聴ける。幻の名盤と言われないのはB級クラスの演奏と録音の悪さにある。ライブ録音で録音は並以下で、良いところと言えば初々しいテッド・カーソンのハードバップが聴け、B級とはいえテッドの演奏には少し光るところがあるところか?
まぁ、コレクター以外高価な値段を出す価値があるかどうか難しいレコードだ。持っているだけで自慢できる貴重なレコードだが、端から見るとオオバカヤロウしか見えないだろう。そんなコレクターにはなりたくない(2008/1/28)

初心に戻って

僕がHPを作ろうと思ったときにジャケットを出来るだけ綺麗に残したいという願望からだった。しかし思ったほどうまく撮れず未だに悩んでいる日々を送っている。先日ヤフオクでコピースタンドを購入した。これでうまく撮れるだろうか?そうは簡単にいかない。なんでも同じだがある程度枚数を撮らなければ・・・とにかく慣れることかな?何時になったら満足のいくレコードジャケットが撮れるのだろうか(2008/1/28)

THE WARM SOUND / JOHNNY COLES

僕はずるい。入手出来るまでは人には言わないし、もちろんHPにも記載しない。やはりコレクターの性なのだろうか?人に言っては入手困難になるし、HPに記載して値上がっては困る。自分の首を絞めているようなもので、僕もそこまでお人好しではない。しかし入手したら話は別・・・そう、出来る限り良いレコードは紹介したい・・・天使と悪魔が共存しているような僕を許してください。
さて、日本ではモノラルに対してステレオ盤は非常に入手しにくい(価格の問題ではない)。理由は昔からコレクターにはステレオ盤は音が悪いと敬遠され、入荷しても売れないためにあまり輸入されなかったためと、欧米ではステレオファイル誌などの影響でステレオ盤のほうが人気が高く、モノラルよりも本国では高かったためである。それで日本では60年代のステレオ盤が非常に少ない。下の「THE WARM SOUND」もそう言う一例で、僕自身他のコレクターに聞かされビックリした経験があり、それ以来何年探しただろう。ようやく満足のいく状態で入手できた。このレコードモノラルに比べると高域が素晴らしく、ほとんど別世界の音である。おなじコロンビアの「SOMEDAY MY.../M.Davisステレオ盤」も素晴らしい音質だがM.Davisの美しさに比べ、こちらには爽快感がある。機会があったら是非聞いて欲しい一枚。

もう一枚の人気盤「YEAH!」。残念ながらこちらはモノラル盤の方が良い音かも知れない。決してステレオ盤の音が悪いという訳ではないが、モノラルのほうがよりマイクに近くSAXの低域には凄みが感じられる。やはりこの時代一枚一枚比べないと音質が分からないので気に入ったレコードはモノ、ステと両方揃えるようにしている。

コピースタンドを使用するようになり、殆ど色補正をしないでよくなり手間が省けた。しかしレンズ補正はしなければ駄目で一発で載せられないのはちょっと期待はずれ・・・いつまで経ってもうまくなれない初心者カメラマンである(2008/1/30)

オリジナルの定義

普通、オリジナル盤と言えば初版のことを言うが、中には再発盤でもオリジナル盤と言われることが多々ある。例えばUK盤ポリドールの「エンジェル・アイズ」はアメリカ・ジャズ・ライン・レーベルの未発表レコードで世界最初にポリドールが発売したためオリジナルと認知されている。またアート・ペッパーの「The Art Of Pepper」はUSオメガ・ラーベルで発売されたがレコードではなく、オープンテープだったため、ドイツからレコードとして最初に発売されたこちらもまた、オリジナル盤として認知されている。

このようにオリジナル盤としてこだわるのは、レコード・マニア(コレクター)だけだが、マニアがいろいろな情報を独自で集めているからこそ、一般のジャズ・ファンがオリジナルでのジャケットを雑誌やWEBで見ることが出来るので、「キの字」と言われるとちょっとつらいかも・・・汗
でも本音をいうと最近のオリジナル価格は本当に「キの字」価格で古いコレクターも手が出ない事が多く、しかも盤質も酷いので、これからコレクターになるのはお勧めしないが(2008/2/27)

CHARLIE PARKER / KLACTO

クラクトのパーカーと言えば、一昔前のコレクターの間では入手困難なレコードの一枚で最低でも一枚2〜3万で取引されていたUK盤の私家版レコード。でも、クラクトがオリジナルではなく、クラクトの前に99枚限定と形で「jazzだったかな?」レーベルで出ているが本物は見たことがない。内容はパーカーの私家版らしくエアチェック盤で音質も悪い。だがコレクターにとっては重要な音源であることには間違いがないと思う。時代は変わりパーカーなど見向きもされなくなり、最近のパーカーの不人気はユニオンの価格でもクラクトの3枚がえさ箱に紛れ込んでいたが一枚1200円!!この値段にはあきれてモノが言えなくなった。想定されていたようなアドリブをする最近のムード・ジャズになれた人はパーカーなどの音の悪い録音など振り向きもせず(特にオーディオマニアなどは)ひたすらムード・ジャズを本物と絶賛しているみたいだが、パーカーのように次はどんな音が飛び出てくるのか?とドキドキするようなジャズファンは少なくなってしまったのか?そんな僕たちを見て若い人たちは「加齢臭の漂う汚い親父」としか思っていないだろうな。だけれども、音は悪いがパーカーは何時聞いても新鮮だ。(2008/3/6)

・・・・・ちょっとめずらしい?じゃず・レコード盤??? Vol.27に続く・・・・・