高価ではないが珍しい?最近見かけなくなったレコードを紹介したいと思っています。しかしネタギレ間近なので、少し珍しいオリジナル盤も紹介しようと思うが、専門店ではやはり、高価になってしまう
キングレコード SR 3026〜8JOHN COLTRANE / GREENSLEEVES
日本で発売されたジョン・コルトレーンのベスト盤、3枚入りBOXレコードである。何が珍しいのかというと、オマケのシングル・レコードが珍しい。この付録EPが出るまでは、米・ImpulseのEP以外では聞くことは出来ずオークションでも非常に高価で、しかも滅多に出ることがなかった。
仕方なくこのEPを聞くためにこのベスト盤を購入するのだがEPが抜かれていることが多いので困る。おもしろいことにBOX(EP付き)で売っていると3〜4千円で取引されるのにEP単体だと2〜3万円で取り引きされる値段的にも不思議なEPレコードである
特別付録 Q-1 B面は東京プリンスでのインタビュー
日本フォノグラム SNP-1050LENNIE TRISTANO / UNTITLED BLUES
こちらもザ・コンプリート・キーノート・コレクションのオマケ未発表EPであり、トリスターノの1曲、この一枚のために泣く泣く高いお金を出してBOXセットを購入したものでコレクターというのはお金のかかること・・・この他にも日本盤・未発表EPレコードは結構でているが人気のあるものはごく一部で他は千円以内である
70年大阪万博
段ボールを漁っていたら大阪万博関係のレコードが出てきた。
大阪、万博ホールでの実況録音盤である秋吉敏子、フリージャズのヨーロッパ・ジャズ・オール・スターズ、面白いところで鉄鋼館スペース・シアターで上演された現代音楽の3枚。70年にフリージャズが吹き荒れている最中での秋吉敏子の演奏もなかなか良いし、フリージャズのヨーロッパ・ジャズ・オール・スターズも熱い演奏で聴き応えがある。オーディオ的には現代音楽だがスペース・シアターの録音がすさまじい。(スペース・シアターは残念なことにシングル・ジャケのセカンド・プレス)この3枚で70年当時の音楽事情が解るようでおもしろい。ジャズの2枚は最近見ることは少ない。しかし出てきても千円台だと思うので買って聞く価値は十分あり
東芝LPC-8049
東芝LPC-8045
RCA JRZ-2501
日本コロムビア YF-7121-NDちょっと珍しいレコード・・番外編(その8)DENONのPCMレコード
日本コロムビアのPCMデジタル・レコーディング・ディスクは非常に音が良いので話題になり、当時CDにも期待したが出てきた音はガッカリするものだった。しかし改めてPCM録音レコードを聞くとやはり良い。とするとCDになる段階で・・・と思うがデジタルに弱いので何とも言えない。左のレコードは日本企画でベイシー亡き後のベイシー楽団の好演奏で高音質、スイング・ジャーナル誌のゴールド・ディスクにも選ばれていたはず、もちろんPCM録音。DENONのPCMレコードは人気がないのか千円以内の値段のものが殆どだ、しかし好企画盤が多いので是非聞いていただきたい。リバーサイド・レコード番号499の不思議
ずいぶん前から499番のリバーサイド盤を所有していたがスイング・ジャーナル誌の別冊・ジャズ名門レーベルのすべてにおいても499番はキャノンボール・アダレイのライブ・イン・ベルギー(ベルギー盤オリジナル)となっているし、ジャズ批評別冊のリバーサイド・ブックでも同様に説明されている。しかもUS盤はリリースされていないとのことだが、実際にはUS盤リバーサイドで499番がリリースされているのを知っている人は少ないと思う。
RS 9499 ステレオ盤なのでアタマに9が付くがモノラル盤 RM499 があるかどうかは不明
400番台後半はオルフェイム・ラベルで
オリジナルちょっと珍しいレコード・よもやま話(その3)
BOXレコードの人気のないこと。先日、キースジャレット/サンベアコンサート10枚組(新品同様)が中古レコード屋にあったが、なんと2000円。お客は店内に結構いたが誰も見向きもしない。菅野氏が録音を担当しているし聞いてみようかと思い購入したが、やはり1枚目で飽きてしまった(笑)
この他、パブロ・レコードのドイツ・プレスBOXなども最近購入したが、いずれも3000円以内と格安である。パブロ・ドイツ盤は好演奏・高音質で人気が高いがBOXとなると?不思議である。内容は良いので格安で出ていたら是非、購入して聞いていただきたい
トリオ ECM-2001〜2010
PABLO 2335 701〜3(Germany)
PABLO 2331 120〜7(Germany)ちょっと珍しいレコード・・番外編(その9)ERIC CLAPTON / UNPLUGGED
ベストセラーになった超有名レコード。アナログ・レコードでも輸入されていたが、発売当時はCDが売れ、レコードは見向きもされなかった。非常に内容が良く、5枚ほどまとめて購入したが知人や友人に(CDとの比較で聞かすと)譲ってくれと頼まれ、今では手元に1枚しか残っていない。クラプトンの声やギターの音色、雰囲気がCDとはずいぶん違う。結構輸入されていたみたいだが、中古レコード店では見たことがない。このアナログ・レコードはドイツ盤のみだと思う
Reprise 9362-45024-1
STEEPLE CHASE SCS-101170年代のアナログ・レコードの比較(その1)
左のレコード・ジャケットはスティープル・チェイスの人気盤FLIGHT TO DENMARKである。ラベルが3種類あり、オリジナル盤が赤ラベルといわれている物、次に四角い枠に入ったロゴ、最後がラベルの縁に沿ったロゴ。たまたま段ボールから1st、2nd、日本盤が出てきたので音質を比較してみた
比較的新しい録音での比較でも、盤の材質やカッティングの違いにより質感、音質の差というのが大きく出るようだオリジナル盤
ピアノの質感や奥行き感などは悪くないが少しだがサーフィス・ノイズが気になり背景がうるさく感じる。ベースの質感は3枚の中で一番良い。盤は厚さは無いが少し硬め。3枚1stを所有しているが全て同じ傾向。
赤ラベルと呼ばれるオリジナル・ラベル
1001〜13までしか存在しない
2ndラベルだが1014からは
オリジナル・ラベルとなる2nd
スタンパーは1stと同じで、盤はオリジナルに比べ薄く柔らかい。音質は1stとだいたい同じでピアノの質感は良く1stよりもほんの少し艶やかだ。サーフィス・ノイズなども気にならない。背景が静かになりスピーカーから音像が浮き上がる。しかし材質の違いか?オリジナルに比べ微妙だがベースの締まりがあまくなる
日本盤
サーフィス・ノイズが全く気にならず、聞きやすい。一見、一番良い音に聞こえる。しかし外盤に比べ、ピアノが乾いているように聞こえ、音の厚み(特に中域)や奥行き感に不満。所有していた日本盤は日本初盤ではない
日本盤の多くは聞きやすくなる傾向にカッティングされているが平面的な音に聞こえることや音の厚みなどに不満も多いと個人的に感じている
テイチク UPS-2150-S僕がたびたび、同一レコードの音質の違いを書いているが、古いレコードに限らず、70年以降にもこのような音の違いが出てくるのを知ってほしい。
個人的感想だが、このレコードに関して静かな曲が多く、オリジナル盤では背景が気になるので全体の音質を考えると2ndプレスが良いみたいだ。また日本盤と2ndの音の差は数万円するケーブル1本よりも大きいと思うし、安くて良い音が手に入る良い例だと思う(このレコードの相場がオリジナル盤では4千〜1万円くらい、2ndだと千円台、日本盤だと千円前後。2ndと日本盤の差は数百円。3rdは所有したことがない)